Salesforce認定アドミニストレーター試験 【組織の設定】
カスタム会計年度
カスタム会計年度は一度有効化にすると二度と無効化に戻すことはできません。
カスタム会計年度とは、会社が標準会計年度を採用していない場合はカスタム会計年度を有効化することにより、
会社独自の会計年度を設定することができます。
Salesforceでは、カスタム会計年度を有効化すると二度と無効化にすることができない仕組みになっています。
下記の表は、Salesforceで会計年度を設定するための手順と注意点をまとめたものです。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.setting_the_fiscal_year.htm&type=5
ステップ | 説明 |
---|---|
1. エディションと権限の確認 | – Salesforce ClassicとLightning Experienceの両方で使用可能。Database.comは除く。<br>- 必要なユーザー権限:アプリケーションのカスタマイズ |
2. 警告の確認 | 会計年度の開始月を変更すると、クォータと調整情報が消去される。 |
3. データのバックアップ | 現在のデータをCSVファイルにエクスポートしてバックアップする。 |
4. 会計年度の選択 | 「設定」から「会計年度」を検索して、標準会計年度かカスタム会計年度を選択する。 |
5. 標準会計年度の設定 | 開始月を選択し、会計年度名が開始年または終了年に基づくかを指定する。 |
6. カスタム会計年度の設定 | 「カスタム会計年度を有効にする」をクリックし、会計年度を定義する。一度有効にすると無効にはできない。 |
7. 保存 | 設定を確認し、「保存」をクリックする。 |
注意: カスタム会計年度は、レポート、予測、割り当て、その他の日付に依存する内容に影響を与えるため、すべての影響を理解し、準備ができていない限り、有効にしないでください。また、「会計年度の定義」で両方のタイプの会計年度の詳細を確認できます。
以下は、カスタム会計年度が有効になっている場合の正しい説明に関する表です。
選択肢 | 説明 | 正解 |
---|---|---|
1.製品スケジュールを自動的に更新 | カスタム会計年度を有効にしても製品スケジュールは自動更新されないため不正解。 | |
2.手動で定義する必要がある | カスタム会計年度はユーザーが手動で定義する必要がある。 | ✓ |
3.予測にのみ影響 | カスタム会計年度は予測だけでなく、レポートや目標など複数の機能に影響を及ぼすため不正解。 | |
4.設定は無効にできない | 一度有効にしたカスタム会計年度は無効にすることができない。 | ✓ |
カスタム会計年度は、一度有効にすると無効に戻すことができないため、その設定には慎重な検討が必要です。また、手動での定義が必要であるため、会社の独自の会計年度に応じたカスタマイズが求められます。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.setting_the_fiscal_year.htm&type=5
マルチ通貨
Salesforceのマルチ通貨機能は、グローバルに展開するビジネスが異なる国々の通貨で取引を管理するための機能です。以下にその特徴と使い方を簡単に説明します。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=000321502&type=1
マルチ通貨機能の特徴
- 複数の通貨での取引記録: 企業が複数国で事業を行っている場合、各国の通貨で取引情報を記録できます。
- 通貨の換算率: Salesforceは各通貨間の換算率を設定でき、これにより異なる通貨での取引を統一通貨で評価することが可能です。
- レポートとダッシュボード: マルチ通貨が有効になっていると、レポートやダッシュボードで通貨を変換した数値を表示できます。
- 自動更新オプション: 通貨の換算レートは手動で更新することも、定期的な自動更新を設定することもできます。
マルチ通貨の設定
- 機能の有効化: 組織でマルチ通貨を使用するには、まずSalesforceの設定でマルチ通貨機能を有効にする必要があります。
- 通貨の追加: 使用する通貨を選択し、それぞれの通貨に対して換算レートを設定します。
- 通貨の換算レートの管理: 為替レートは変動するため、定期的に更新する必要があります。Salesforceでは、これを手動または自動で行うことができます。
- 取引記録: マルチ通貨が有効になると、取引記録時に通貨を選択できるようになります。
注意点
- 一度有効にすると無効にすることができないため、マルチ通貨機能は慎重に有効化する必要があります。
- 通貨の換算レートの管理には注意が必要です。不正確なレートはレポートに影響を与える可能性があります。
- 通貨の変更は、既存の取引データに影響を及ぼすため、取引データの整合性に影響を与えないように注意が必要です。
マルチ通貨機能は、特に複数の国や地域に渡ってビジネスを展開する企業にとって非常に有効です。ただし、その設定と管理には慎重な計画と運用が求められます。
下は、Salesforceにおける製品と価格表に関する正しい説明を表にまとめたものです。
選択肢 | 説明 | 正解 |
---|---|---|
1.製品の標準価格とリスト価格は複数の通貨で記載できます | マルチ通貨設定が有効な場合、標準価格表や価格表エントリで複数の通貨を使用できる。 | ✓ |
2.製品は異なる価格表で異なる定価を持つことができます | 製品は複数の価格表を持ち、価格表ごとに異なる定価を設定できる。 | ✓ |
3.価格のない製品は自動的に標準価格表に追加されます | 製品は価格表に追加されるまで価格を持たない。自動追加はされない。 | |
4.価格表は1つのみ存在します。 | 価格表は複数存在し得る。例えば、法人取引先用価格表や個人取引先用価格表など。 |
この表によると、選択肢1と2が正しい説明として選ばれています。選択肢1はマルチ通貨設定を活用した価格設定を、選択肢2は異なる価格表に基づく製品の定価設定を可能にするSalesforceの機能を説明しています。選択肢3は誤りで、価格のない製品が自動的に標準価格表に追加されるわけではなく、明示的なアクションが必要です。選択肢4も誤りで、複数の価格表を設定できることが可能です。
選択肢 | 説明 | 正解 |
---|---|---|
1.組織で定義された現在の換算レート | 組織で定義された現在の換算レートに基づいて換算後の金額が計算される。 | ✓ |
2.個人で定義された現在の換算レート | マルチ通貨の設定では個人ではなく、組織レベルでの換算レートが使用される。 | |
3.記録された過去の換算レート | デフォルトでは現在の換算レートが使用されるが、特定の設定で過去のレートを使用する場合もある。 |
組織内でマルチ通貨が有効になっている場合、組織で定義された現在の換算レートが使用され、このレートによって換算後の金額が計算されます。換算レートは手動で設定および更新され、変更があった場合は関連するすべてのレコードの換算金額が自動的に更新されます。
マルチ通貨をSalesforceで有効化する際の考慮事項を以下の表にまとめました。
考慮事項 | 詳細 |
---|---|
必要なエディション | Group、Starter、Professional、Enterprise、Performance、Unlimited、Developer Edition、および Database.com Editionで利用可能。 |
インターフェース | Salesforce ClassicとLightning Experienceで使用可能。 |
無効化の不可 | 一度有効化すると、マルチ通貨を無効化することはできない。 |
レポートと通貨項目 | 複数の通貨が有効な場合、通貨項目での絞り込みはサポートされない。 |
デフォルト通貨の設定 | 有効化時に指定したデフォルト通貨コードが、既存のレコードにスタンプされる。 |
サポートされるオブジェクト | 取引先、リード、ケース、商談などの標準オブジェクトとカスタムオブジェクトでマルチ通貨がサポートされる。 |
パッケージのテスト | 一時的なビルド組織ではUSDのみが設定されており、他の通貨コードを使用するとエラーが発生する。 |
小数部の桁数 | 有効化後、カスタム通貨項目で定義された小数部の桁数は無視され、通貨ごとの小数点の位置は[通貨の管理]で設定する。 |
通貨表示 | 有効化後、すべての通貨項目には通貨のISOコードが金額の前に表示される。 |
通貨記号の表示設定 | 組織が1つの通貨のみを使用する場合、ISOコードではなく通貨記号を表示する設定が可能。 |
換算レートの管理 | 組織内の換算後の金額は、組織で定義された現在の換算レートに依存。換算レートの設定と更新は手動で行う。 |
高度な通貨管理 | 換算レートの履歴を追跡し、期間指定換算レートを使用することが可能。 |
マルチ通貨を有効化することは、組織にとって大きな変更となるため、上記の考慮事項をよく理解し、計画的に進めることが重要です。特に、一度有効化すると無効化できない点や、通貨ごとの換算レートの管理方法など、組織の運用に直接影響を与える要素については、慎重に検討する必要があります。
Salesforceでサポートされるロケール形式を、ICU形式とJDK形式に分けて表にまとめます。以下の情報は、Salesforceが提供する最新の国際標準に基づくロケール設定の概要です。
SalesforceでサポートされるICU形式のロケール
icu ロケールプロバイダは International Components for Unicode という名前(意味)で、国際標準に対応したロケールを提供するロケールプロバイダです。
ロケールとは、時刻と日付の表現、数値表現、通貨表現、文字分類、大文字小文字変換、照合などを決定する、データ・フォーマット規則のセットです。 ロケールは、文字セットから個別のエンティティーとして表示されます。
salesforceでのICU形式のロケールは以下のようにまとめられます。
要素 | ICU形式の詳細 |
---|---|
使用されるバージョン | Unicode CLDR バージョン 41、ICU バージョン 71.1 |
対象 | 名前、住所、数値、通貨、日付、時刻 |
有効化条件 | 「ICU形式を有効化」のリリース更新を通じて、またはSalesforce Platform API バージョン 45.0以降で使用可能 |
適用時期 | Winter ’20以降、Spring ’24からデフォルトで適用 |
SalesforceでサポートされるJDK形式のロケール
JDKとはJava Development Kitの略称で、Oracleが提供しているJavaの開発環境に則った形式のことです。
Winter ’20よりも前に作成されたSalesforce組織で使用されていたロケールはこちらになります。
要素 | JDK形式の詳細 |
---|---|
使用されるバージョン | Common Locale Data Repository (CLDR) バージョン 33、JDK バージョン 11 |
対象 | 名前、住所、数値、通貨、日付、時刻 |
適用時期 | Spring ’24までデフォルトで使用、その後ICU形式に置き換えられる |
置換条件 | 「ICU形式を有効化」リリース更新で新しい形式を採用可能 |
この表は、Salesforce組織で使用できるロケール形式の変更とその詳細を要約しています。ICU形式への移行は、グローバルなビジネス環境においてより適切なローカリゼーションを提供するためのSalesforceの取り組みを反映しています。組織は、これらの更新を適時に採用し、必要に応じて準備を進めることが推奨されます。
ICUロケールとJDKロケールの違い
Salesforceのロケール設定に関するJDKロケールとICUロケールの比較を以下の表にまとめました。
特徴 | JDKロケール | ICUロケール |
---|---|---|
定義 | Java Development Kitに則った形式 | International Components for Unicodeの略称で、国際標準に対応 |
使用開始 | Winter ’20より前 | Winter ’20以降 |
問題点 | 定期的な更新がない、国際標準との整合性が不足、新しいバージョンのJDKで使用不可 | なし |
メリット | 従来のSalesforce組織で使用 | 最新の国際標準に対応、国際的なメンテナンスと管理 |
適用時期と影響 | Spring ’23での適用が予定されていたが、延期 | 2023年1月10日以降に適用、日付や時刻、数値の表示形式に変更がある可能性 |
確認方法 | [設定] > [リリース更新]で「ICU ロケール形式を有効化」が「完了」と表示されている場合はICU使用 | 同左 |
対象 | Winter ’20以前に作成された組織(デフォルト) | Winter ’20以降に作成された組織(デフォルト) |
影響 | 既存機能が正常に動かなくなる可能性、プログラム修正が必要 | 既存機能に対する影響は最小限 |
この表は、SalesforceでのJDKロケールとICUロケールの主な違いと、それぞれの特徴や適用時期、影響範囲に関する情報を提供します。ICUロケールへの移行は、よりグローバルなビジネス環境での使用を想定しているため、最新の国際標準への対応という点で重要なステップです。組織がどちらのロケールを使用しているかを確認し、必要に応じて適切な準備を行うことが推奨されます。
通貨ロケールの更新
通貨のロケールを変更することによって、自動的に商談、売上予測、および任意のカスタム通貨項目が更新されます。
また、換算レートを変更すると、完了した商談を含む、すべてのレコードの換算金額が自動的に更新されます。
複数の通貨が有効化されている場合、レポートの項目間の絞り込みでは通貨項目 (金額など) はサポートされず、使用することができません。
組織のロケールが変わる場合、ユーザへの影響に何があるか?
基本影響はない。ユーザは自分のデフォルトのロケールを使用し続けます。
Salesforceにおいて組織のロケールが変わる場合、一見ユーザーに直接的な影響はないように思えるかもしれません。実際、ユーザーは自分のデフォルトのロケール設定を引き続き使用することができます。これは、Salesforceがユーザーごとにロケール設定を持っているため、組織レベルでのロケール変更が直接的にユーザーの日常使用に影響を与えることはありません。ユーザーは自分の言語、日付や時間のフォーマット、数値の表示形式など、ローカライズされた体験をそのまま継続できます。
しかし、組織のロケール変更がユーザー体験に間接的に影響を及ぼす場面もあります。以下にその例を挙げます。
レポートとダッシュボード
組織のロケールが変わると、デフォルトの通貨や数値フォーマットが変更される可能性があります。これは、レポートやダッシュボードで数値が表示される方法に影響を与えることがあります。たとえば、組織のロケール変更によって日付フォーマットが変わると、レポートの日付範囲が期待と異なる形式で表示されることがあります。
データインポートとエクスポート
組織のロケールが変更されると、データのインポートやエクスポート時の数値や日付のフォーマットにも影響を及ぼす可能性があります。特に、CSVファイルなどでデータを扱う場合、ロケールに基づいたフォーマットを正しく理解し、適用する必要があります。
自動化プロセス
組織のロケールが変わると、一部の自動化されたプロセス(ワークフロールールやプロセスビルダーなど)で使用される日付や数値の条件が意図した通りに機能しなくなる場合があります。これは、特定のフォーマットに依存する条件が、新しいロケールのフォーマットと合致しなくなるためです。
UIとユーザー体験
ユーザーが自分のデフォルトのロケールを引き続き使用できるとしても、組織のロケール変更がUIの一部の要素に影響を与える可能性があります。特に、組織全体で共有されるコンポーネントやカスタムオブジェクトのラベルなどが該当します。
結論として、組織のロケール変更が直接的にはユーザーのデフォルト設定に影響を与えないとしても、レポート、データ処理、自動化プロセス、UIの体験など、間接的に影響を及ぼす可能性があります。したがって、組織のロケールを変更する際は、これらの影響を考慮し、必要に応じてユーザーへの案内やサポートを提供することが重要です。
取引先オブジェクトに対する「非公開」という組織全体のデフォルトオプション
取引先オブジェクトの組織全体のデフォルト(Organization-Wide Defaults、OWD)設定は、Salesforceにおいてデータアクセスの基本レベルを定義します。この設定は、特定のオブジェクトに対してどのようなアクセスレベルが組織内の全ユーザーに適用されるかを決定するために使用されます。組織全体のデフォルト設定は、最も制限的なアクセスレベルから始まり、共有ルールや役割階層を通じて必要に応じてアクセスを拡大することができます。
取引先オブジェクトに対する「非公開」という組織全体のデフォルトオプションは、このオブジェクトのレコードがデフォルトでは他のユーザーから見えないようにする設定です。これは、取引先データのプライバシーとセキュリティを保護するための基本的な設定であり、次のような理由で有効とされています
特徴 | 説明 |
---|---|
アクセスレベル | ユーザーは自分が所有するレコード、または明示的にアクセス権が与えられたレコードのみを見ることができる。 |
データのプライバシー | 取引先情報などの機密データを保護し、無関係なユーザーからのアクセスを防ぐ。 |
カスタマイズされたアクセス制御 | 共有ルールや役割階層を通じて、特定のユーザーやグループに対して必要に応じてアクセス権を細かく調整できる。 |
セキュリティとコンプライアンス | 不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑え、業界規制やコンプライアンス要件を満たすのに役立つ。 |
チーム間のコラボレーション | 重複する作業や誤解を避けるために、チームや部署が必要な情報のみにアクセスできるようにする。 |
管理とメンテナンス | 管理者は組織内のデータアクセスを管理しやすくなり、データの整合性とセキュリティを保持しやすくなる。 |
組織のデフォルトのロケール設定を変更すると、何が影響を受けますか?
1.タイムゾーン
2.通貨
3.言語
4.日付項目
答え
4.日付項目
組織のデフォルトのロケール設定を変更すると、日付項目に影響が及びます。これは、ロケール設定が日付や時刻、数値の表示形式を決定するためです。異なるロケールでは日付のフォーマット(例えば、月/日/年 vs. 日/月/年)や週の開始曜日などが異なるため、ロケール設定の変更は日付項目の表示に直接影響します。
以下は、答え以外の選択肢がなぜ影響を与えないかについての簡単な解説です:
- タイムゾーン:
- タイムゾーンは、地域や国による時間帯の違いを反映します。これはロケール設定とは独立しており、ユーザーや組織が物理的に位置している地理的な場所に基づいています。したがって、ロケールの変更はタイムゾーン設定には影響しません。
- 通貨:
- 通貨設定は経済的取引に使用される貨幣単位を指し、これもロケール設定とは直接関係ありません。組織で扱う通貨はビジネス上の需要や国際取引に基づいており、ロケール設定の変更とは独立しています。
- 言語:
- 言語設定は、ユーザーインターフェースやドキュメントに表示される言語を指します。ロケール設定には言語の要素も含まれますが、組織のデフォルトロケールを変更することは主に日付や数値のフォーマットに影響を与え、システムの使用言語そのものを変更するわけではありません。言語設定は別途ユーザーごとに設定可能です。
ロケール設定を変更する際には、特に日付項目の表示形式に注意が必要であり、タイムゾーン、通貨、言語設定には直接的な影響はありません。これらの設定はそれぞれ独立した目的で使用され、異なる要素を反映しています。
Q26.管理者は過去180日間に行われたすべての構成変更を理解したいと考えています。この情報を収集するためにはどのツールを使用する必要がありますか?1つの回答を選択して下さい。
Salesforceで過去180日間に行われた構成変更を追跡するために利用できるツールとして「設定変更履歴」が挙げられます。以下の表は、この質問の選択肢とそれぞれのツールがどのような目的で使用されるかについての解説をまとめたものです。
選択肢 | ツール | 使用目的 | 適用性 |
---|---|---|---|
1 | 設定変更履歴 | Salesforceの管理者やユーザーによって行われた設定の変更を追跡する。180日間の構成変更の履歴を提供し、誰がいつどのような変更を行ったかを理解するのに役立つ。 | 適用 |
2 | デバッグログ | システムの実行に関する詳細な情報を提供し、コードのトラブルシューティングやパフォーマンスの分析に使用される。設定変更を追跡する目的ではなく、システムの動作やエラーの診断に適している。 | 不適用 |
3 | ネットワークアクセス設定 | Salesforceへのアクセスを許可するIPアドレス範囲を定義する。セキュリティ設定の一環であり、構成変更の追跡とは異なる目的で使用される。 | 不適用 |
4 | カスタムレポートタイプ | レポートを作成するためのカスタマイズされたフレームワークを提供する。特定のデータや分析が必要な場合に設計されるが、システムの構成変更を追跡するためには設計されていない。 | 不適用 |
「設定変更履歴」ツールは、管理者がシステム内で行われた重要な設定変更を監視し、追跡するための最適な選択です。これにより、システムの変更に関連するセキュリティやコンプライアンスの問題を管理し、問題が発生した場合に変更の原因を特定するのに役立ちます。
Q27.組織レベルで設定するのは次の内のどれですか?3つの回答を選択して下さい。
1.項目レベルセキュリティ
2.簡易作成の有効化
3.オブジェクトレベルセキュリティ
4.折りたたみセクションの有効化
5.インライン編集の有効化
6.タブの可視性答え
答え
2.簡易作成の有効化
4.折りたたみセクションの有効化
5.インライン編集の有効化
Salesforceでは、組織レベルで設定できるオプションには、システム全体に影響を与える機能が含まれます。これらの設定は、組織内の全ユーザーに適用されるため、管理者はこれらの設定を慎重に選択する必要があります。以下に、選択肢とそれぞれの適用性について説明します。
組織レベルで設定するオプション
以下の表は、組織レベルで設定可能なオプションとその影響についてまとめたものです。
選択肢 | 設定オプション | 組織レベルでの設定可能性 | 影響範囲 |
---|---|---|---|
1 | 項目レベルセキュリティ | ❌ | 個々の項目へのアクセスを制御するが、組織レベルではなくフィールドレベルでの設定 |
2 | 簡易作成の有効化 | ✅ | 組織全体で「簡易作成」機能を有効または無効にできる |
3 | オブジェクトレベルセキュリティ | ❌ | 特定のオブジェクトへのアクセスを制御するが、組織レベルではなくオブジェクトやプロファイルレベルでの設定 |
4 | 折りたたみセクションの有効化 | ✅ | ページレイアウトで折りたたみセクションを有効にし、ユーザー体験を向上させる |
5 | インライン編集の有効化 | ✅ | 組織全体でインライン編集機能を有効にし、データの迅速な編集を可能にする |
6 | タブの可視性 | ❌ | タブがユーザーにどのように表示されるかはプロファイルレベルで設定され、直接的には組織レベルの設定ではない |
- 項目レベルセキュリティ
- これは個々の項目(フィールド)へのアクセスを制御します。特定のフィールドが特定のユーザーやプロファイルにとって見えるか、編集可能かを決定します。組織レベルの設定ではなく、より細かいアクセス制御に関連しています。
- 簡易作成の有効化
- 組織全体で「簡易作成」機能を有効または無効にする設定です。これを有効にすると、ユーザーはアプリケーションのさまざまな部分から迅速に新しいレコードを作成できるようになります。
- オブジェクトレベルセキュリティ
- これは特定のオブジェクトへのアクセスを制御しますが、組織レベルの設定ではなく、オブジェクトやプロファイルに基づいたアクセス権の設定に関わります。
- 折りたたみセクションの有効化
- ページレイアウト内で折りたたみ可能なセクションを使用できるようにする設定です。これを有効にすることで、ユーザーはページ上の情報をより効率的に表示・非表示できるようになります。
- インライン編集の有効化
- リストビューやレコード詳細ページで、データを直接編集できるようにする設定です。これを有効にすると、ユーザーは迅速にデータを更新できるようになり、作業効率が向上します。
- タブの可視性
- これは各タブがユーザーにとってどのように表示されるかを決定する設定ですが、プロファイルレベルで管理されるため、直接的には組織レベルの設定ではありません。
したがって、簡易作成の有効化、折りたたみセクションの有効化、インライン編集の有効化は組織レベルで設定され、組織内の全ユーザーに影響を与える機能です。これらの設定を通じて、管理者はユーザーの効率性と利便性を向上させることができます。
Salesforceにレコードをインポートする前に
システム管理者が考慮すべきことは下記があります。
以下はSalesforceにデータをインポートする際のポイントを表にまとめたものです。
カテゴリ | ポイント |
---|---|
エディション | Salesforce ClassicとLightning Experienceで利用可能(組織によっては利用不可)。エディションによってインポート可能なオブジェクトが異なる。 |
項目アクセス許可 | 参照と編集アクセス権がある項目にのみ値をインポート可能。 |
選択リスト/複数選択リスト | 非制限選択リストではインポートファイル内の値が使用される。制限付き選択リストではデフォルト値が使用される。複数選択リストにはセミコロンで区切った値をインポート。 |
チェックボックス | 1はチェックあり、0はチェックなしとしてインポート。 |
デフォルト値 | 項目の対応付けがなされていない場合、デフォルト値が自動的に挿入される。 |
日付/時間項目 | 地域の設定に一致する形式でインポートする必要がある。 |
数式項目 | 参照のみであり、インポートされたデータは受け入れない。 |
項目の入力規則 | 入力規則に違反するレコードはインポートされない。必要に応じて入力規則を無効化すること。 |
地理位置情報カスタム項目 | 緯度と経度をセミコロンで区切ってインポート。一つの値のみは緯度として解釈される。 |
通貨項目 | ロケールに合わせた値の書式設定が必要。誤った形式はインポート値の変更を引き起こす可能性がある。 |
この表は、Salesforceにデータをインポートする際に考慮すべき重要なポイントを要約したものです。インポートプロセスをスムーズに進めるために、これらのポイントを理解し、適切に準備することが重要です。特に、項目のアクセス許可、データの形式、および入力規則の適用などに注意が必要です。
Salesforceでデータインポートを行う際の重要なポイントを以下の表にまとめました。
ポイント | 詳細 |
---|---|
所有者の指定 | インポート時に所有者を指定しないと、インポートを行ったユーザが自動的にレコードの所有者になる。管理者は各レコードの所有者をインポートファイルに含める必要がある。 |
通貨項目の扱い | インポートされる通貨項目には組織のデフォルト通貨が適用される。ユーザの個人通貨設定は反映されない。 |
データの整理 | インポート前にデータを整理し、重複データを削除することが重要。これにより、インポート後のエラーを避けることができる。 |
入力規則の確認 | Salesforceはインポート前に入力規則を適用し、規則に違反するレコードはインポートされない。 |
これらのポイントを事前に確認し、適切に対応することで、データインポートプロセスがスムーズに進行し、後の問題を避けることができます。特に、正しい所有者が割り当てられていることと、通貨設定が正確であることを確認することが重要です。また、インポート前のデータクリーニングは、エラーのリスクを減らし、データ品質を保持するために必須のステップです。
IPの範囲
Q31.アクセスできるIP範囲を設定するには、どうすればよいですか?2つの回答を選択して下さい。
1.組織のための信頼されたIP範囲を加える。
2.都市のための信頼されたIP範囲を加える。
3.特定の部門のための信頼されたIP範囲を加える。
4.プロファイル設定によってプロファイル上の信頼されたIP範囲を加える。答え
1.組織のための信頼されたIP範囲を加える。
4.プロファイル設定によってプロファイル上の信頼されたIP範囲を加える。
Salesforceでは、セキュリティの一環として、特定のIPアドレス範囲からのアクセスを許可または制限することが可能です。これにより、組織は信頼できるネットワークからのみSalesforceへのログインを許可することで、不正アクセスのリスクを低減できます。正しい答えは、「1.組織のための信頼されたIP範囲を加える」と「4.プロファイル設定によってプロファイル上の信頼されたIP範囲を加える」です。以下に、これらのオプションの解説を提供します。
1. 組織のための信頼されたIP範囲を加える
組織レベルで信頼されたIP範囲を設定することにより、指定されたIPアドレス範囲からのみユーザーがSalesforceにアクセスできるようになります。これは、組織全体のセキュリティポリシーを強化する手段として有効であり、管理者は[設定]メニューから[セキュリティ]セクションにある[ネットワークアクセス]を通じてこれらの設定を行うことができます。
4. プロファイル設定によってプロファイル上の信頼されたIP範囲を加える
プロファイルレベルで信頼されたIP範囲を設定することにより、特定のユーザーグループ(プロファイルに割り当てられたユーザー)に対して、より細かいアクセス制御を実施することが可能です。この方法では、異なるプロファイルに対して異なるアクセスポリシーを適用できるため、組織内のセキュリティ要件に応じた柔軟な設定が可能になります。
なぜ他のオプションは適切ではないのか
- 都市のための信頼されたIP範囲を加えると3. 特定の部門のための信頼されたIP範囲を加えるは、Salesforceのセキュリティ設定オプションとして存在しません。Salesforceでは、IP範囲の設定を組織レベルまたはプロファイルレベルで行うことは可能ですが、都市や特定の部門に基づいてIP範囲を設定する機能は提供されていません。セキュリティ設定はより抽象的なレベルで管理され、地理的な位置や組織内の部門とは無関係に適用されます。
このように、Salesforceでの信頼されたIP範囲の設定は、組織や特定のユーザープロファイルに対するセキュリティを強化するための重要な手段です。適切に設定することで、不正アクセスのリスクを軽減し、データのセキュリティを向上させることができます。
組織のためのロール数
ロールとは? Salesforceのロールとはレコードへのアクセス権限付与を効率化するための機能です。 ロールを使ってアクセス権限の上下関係を設定すれば、上位ユーザが下位ユーザのレコードアクセス権限を自動的に共有できるため、個別に権限付与する手間を省けます。
Salesforceでは組織に対して最大5000のロールを作成することができます。これは、Salesforceのセキュリティモデルの一部として、組織内の異なるユーザーやチームが必要とするアクセスレベルに応じて、細かくロールを設定することを可能にします。ロールを使用することで、レコードのアクセス権を階層的に管理し、組織内のデータのセキュリティを強化することができます。
「ロール階層」:データへのアクセスを制御する
「ロール階層」とは、組織図にイメージされる上下の関係性をツリー形式で設定したものです。
ロール階層に対して共有設定を使用することで、Salesforceのデータに対するユーザーのアクセス権をロール階層ごとに設定できます。
基本的にユーザーは、自身より下の階層に属する全ユーザーのデータへのアクセス権が自動的に与えられます。
そのため、広くデータを参照する権限を持つ必要があるユーザー(CEO、役員、マネージャなど)は、階層の上位付近に配置されるケースが多いです。
ただし、必ずしもロール階層を組織図と一致させる必要性はありません。
デフォルトでは、[階層を使用したアクセス許可]のオプションは、すべてのオブジェクトに対してオンになっています。ただし前述の通り、このオプションはカスタムオブジェクトに対してのみ変更できます。
具体的なロール階層の作成方法について以下、見ていきましょう。
[設定]から、[クイック検索]ボックスに「ロール」と入力し、[ロール]を選択します。
表示されている組織のロール階層から追加したいポジションの[ロールの追加]リンクをクリックします。
ロールにユーザーに割り当てるには、ロールの詳細画面から、[ユーザをロールに割り当て]ボタンをクリックします。
Q34.Salesforceユーザのセッションタイムアウトは12時間です。管理者は、セッションタイムアウトを24時間に増やし、非アクティブなユーザがその時間にログアウトされるように要求しています。システム管理者はこの要求にどのように対応する必要がありますか?1つの回答を選択して下さい。
1.[セッション設定]で[24時間]を選択し、[セッションタイムアウト時にログアウトを強制する]チェックボックスをオフにします。
2.[ユーザプロファイル]に24時間と入力し、[セッションタイムアウト時にログアウトを強制する]チェックボックスをオフにします。
3.[セッション設定]の[タイムアウト]セクションで[24時間]を選択し、[セッションタイムアウト時に強制的にログアウト]チェックボックスをオンにします。
4.[ユーザプロファイル]の[タイムアウト]セクションに24時間と入力し、[セッションタイムアウト時にログアウトを強制する]チェックボックスをオフにします。
答え
3.[セッション設定]の[タイムアウト]セクションで[24時間]を選択し、[セッションタイムアウト時に強制的にログアウト]チェックボックスをオンにします。
https://help.salesforce.com/s/articleView?id=sf.users_profiles_session.htm&type=5
Q35.管理者は、商談チームが取引先ページに埋め込まれたレポートグラフを表示するための新しいLightningレコードページを作成しました。現在、取引先のレコードタイプはありません。サポートチームに影響を与えずに、このレコードページを商談チームの作成したアプリケーション[コンテナアプリ]のデフォルトビューにするには、管理者はどの手順を実行する必要がありますか?1つの回答を選択して下さい。
1.商談チームのプロファイルを[コンテナアプリ]のデフォルトのLightningレコードページに作成した新しいレコードページを適用させる
2.取引先レコードタイプを作成し、そのページをデフォルトのオブジェクトレコードページにします。
3.このページを、商談チームのプロファイルの[コンテナアプリ]のデフォルトのオブジェクトレコードページにします。
4.ページを組織のデフォルトにします。
答え
1.商談チームのプロファイルを[コンテナアプリ]のデフォルトのLightningレコードページに作成した新しいレコードページを適用させる
Salesforce Lightning Experienceにおいて、特定のユーザーグループやプロファイルに特定のレコードページを表示させるには、レコードページの割り当て設定を行う必要があります。この場合、管理者が商談チームが取引先ページに埋め込まれたレポートグラフを表示するための新しいLightningレコードページを作成し、それを特定のアプリケーション(この場合は「コンテナアプリ」)のデフォルトビューとして設定したいと考えています。この要件を満たすために最適な手順は、以下のとおりです。
正しい手順
1.商談チームのプロファイルを[コンテナアプリ]のデフォルトのLightningレコードページに作成した新しいレコードページを適用させる
この手順を実行することで、商談チームに割り当てられたプロファイルのユーザーが「コンテナアプリ」を使用する際に、新しく作成されたレコードページがデフォルトで表示されるようになります。これにより、サポートチームや他のチームが使用する他のアプリケーションやレコードページには影響を与えずに、必要なカスタマイズを商談チームの作業環境にのみ適用することが可能です。
なぜ他の選択肢は不適切か
2.取引先レコードタイプを作成し、そのページをデフォルトのオブジェクトレコードページにします。 レコードタイプを作成することは、異なるビジネスプロセスやページレイアウトを特定のユーザーグループに適用する場合に有効ですが、今回の要件はアプリケーションレベルでのページ表示のカスタマイズに関わるため、この方法では目的を達成できません。
3.このページを、商談チームのプロファイルの[コンテナアプリ]のデフォルトのオブジェクトレコードページにします。 この選択肢は正解と同じ意図を持っていますが、表現が不正確です。正確なプロセスは、レコードページを特定のプロファイルに適用することです。
4.ページを組織のデフォルトにします。 組織全体のデフォルトにすると、すべてのユーザーとアプリケーションに影響を及ぼし、特定のチームやアプリケーションに対するカスタマイズの意図を失います。
このように、特定のプロファイルのユーザーに対して、特定のアプリケーション内で新しいレコードページをデフォルトとして表示させるには、レコードページの割り当て設定を適切に行う必要があります。これにより、組織内での役割や作業フローに応じた柔軟なページカスタマイズが可能になります。
Q38. マルチ通貨がアクティブです。通貨レートの変化の追跡に利用可能な最小の期間は1時間ですか?
1.はい
2.いいえ答え
2.いいえ
以下の表は、Salesforceにおける各種制限に関する情報をまとめたものです。
制限項目 | 制限数 |
---|---|
制御項目の作成上限数 | 300個 |
商談あたりの選択できる価格表の数 | 1つ |
削除した項目の復元有効期間 | 15日間 |
パスワードの有効期間(デフォルト) | 90日間 |
パスワードリセットリンクの有効期間(デフォルト) | 7日間 |
過去のパスワード利用制限回数 | 3回 |
共有ルールの作成上限(1オブジェクトあたり) | 300個 |
作成できるカスタムテーマ数 | 最大300個 |
有効化できるテーマ数 | 1 |
インポートウィザードのインポート上限数 | 50,000件 |
データローダのインポート上限 | 500万件 |
外部IDの最大数(1オブジェクトあたり) | 25個 |
新規ユーザの同時作成(1回あたり) | 10名まで |
ロールを作成できる最大数 | 500個 |
有効化できるリードの割り当てルール | 1個 |
ナレッジの最大記事数 | 50,000件 |
Web to Leadで作成できる1日のリード数 | 最大500件 |
キャンペーン階層設定 | 5段階、親キャンペーンは1つのみ |
ビジネスプロセスが仕様できるオブジェクト | リード、ケース、商談、ソリューション |
各種ルールが処理される順番 | ①入力規則→②割当ルール→③自動レスポンスルール→④ワークフロールール→⑤エスカレーションルール |
カスタム集計数式項目のレポート内許可数 | 5つ |
Unlimited Editionのカスタム項目作成可能数 | 800個 |
Enterprise Editionの積み上げ集計項目作成上限 | 40個 |
マルチ通貨レート変化追跡の最小期間 | 1日 |
カスタムオブジェクト上での項目履歴管理可能数 | 20個 |
インポートウィザードによるワークフロー発動回避 | する |
条件に基づく共有ルール作成可能オブジェクト | 取引先、納入商品、キャンペーン、ケース、取引先責任者、リード、商談、作業指示、カスタムオブジェクト |
1つのダッシュボードに追加できるコンポーネント数 | 20個 |
1オブジェクトあたりの入力規則許容数 | 100個 |
この表は、Salesforceの管理やカスタマイズを行う際に考慮すべき、各種制限の概要を提供します。これらの制限を理解することは、組織の設計と運用において重要です。